空虚の跡地-Site of emptiness

第三時代


あれから一週間。
なんの音沙汰もない。
あれは悪戯だったのかただの想像だったのか…
不思議な感覚だったのは覚えている。
あまりにも現実的じゃなかった。
あの孝古学者は一体誰なのか…
父さんと関係はあるのか?
そんなことばかり考えて時間が過ぎていってる。




それから三週間…出来事があってから丁度一ヶ月が経った。
僕の家…僕の部屋で変わった事が起きた。


タンスから光が出ている。
黄色と青色がグラデーションに輝いた。
僕はびっくりした。


「ん?」


タンスが横に動く


光の向こうに…
引き込まれてく…
体が宙に浮いて溶け込む感じ…


!?
「ここは…海の中?」
「気持ちいいな…」


僕は我を忘れ楽しんでいた


風の吹く音がした。
見知らぬ世界 見知らぬ場所
目の前には見知らぬ人影…


こつこつと近付いてくる。